前回、入門者向けのシナリオとしてダンジョンシナリオをおすすめしましたが、なぜダンジョンシナリオは簡単に作ることができるのでしょうか?
それは、次の3つの理由で説明することができます。
マスタリングで最も厄介なのは、プレイヤの動きが読みづらいことです。自由に行動できるぶん、それに付き合って対応するのが大変になります。そして、アドリブで対応する自身がなければ、その分シナリオで様々なケースを想定して置かなければなりません。
しかし、ダンジョンシナリオは、PCの動きをダンジョン内に制限することができるので、想定しなければならないことが圧倒的に減ります。
ダンジョンシナリオでは、その中に登場する要素も限定されています。ダンジョンの地図、モンスター、宝物の3つを配置すれば、とりあえずシナリオになります。
PCたちがダンジョンに行く理由も、ステレオタイプではありますが簡単に用意することができます。要は、宝物です。「君たちはダンジョンに眠るといわれる莫大な宝を目指して地下へと降りていった」と告げればよいのです。
SNSやブログを見ていますと、最近TRPGを始めたという方が結構居らっしゃるみたいです。
しかし、シナリオの作り方がわからない、という声をよく聞きますので、簡単なシナリオの作り方をご紹介して行きたいと思います。
入門者向けのシナリオの筆頭といえば、なんといってもダンジョンシナリオです。初めて世に出たTRPGである『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』は、タイトルの通りでダンジョンで遊ぶゲームでした。勿論それだけでなく、ダンジョンシナリオは作りやすく、セッションの場でもマスタリングがしやすいシナリオなのです。
ひょっとすると、これを読んでくれている方の中には「リプレイ」を読んでTRPGに興味を持ったり、プレイ動画を見て自分もやってみたい、と思ったのかもしれません。そんな方から見ると、ダンジョンシナリオは思い描いている「TRPG」とはちょっと違っているかもしれません。
しかし、ちょっと工夫すればそれっぽい形にすることができますし、何より最初は簡単なところから練習ということで、ダンジョンシナリオを作ってみましょう。